1 診   療   科

小 児 科

【過去5年間の実績等】
1. 診療科の特色等
 小児内科の分野は多岐にわたっているため、 血液・腫瘍、 循環器、 神経、 内分泌・代謝、 先天異常・新生児、 腎臓と専門分野ごとに細分化されている。 それぞれのグル−プの特色を生かしつつ、 一人の患児に対して多方面から評価し、 適切な診断、 治療を行なっている。 また、 宮崎県小児科の中核として、 他施設からの重症患児の受け入れを行なっており、 いわゆる3次救急病院としての役割から地域に密着した1次救急まで幅広く診療を行なっている。 そして、 医学部生や看護学生はもとより、 現場で働いている医者や看護婦の再教育の場としても機能している。
2. 診療体制
(1) 外来患者診療
 外来診療体制は昨年度と比較して大きな変化はなかった。
現在の特殊外来日と担当は以下の通りである。
 
外来初診 杉 本   杉 本   園 田
一般再診 山 崎 河 野 愛 甲 黒 田 此 元
(特殊外来)          
血液・腫瘍   杉本・黒田      
循環器   高木・山崎   高木・山崎  
神 経 糸 数   糸 数   糸 数
内分泌・代謝 井 上   井 上   井 上
発達・遺伝   園田・澤田   澤田・河野  
腎 臓 此 元   此 元    
(2) 入院患者診療
 入院患児は研修医と指導医が一緒に主治医となる複数主治医制としている。 患者の総数は前年と比較して大きな変化はない。 小児病棟総数は定床36床であるが、 耳鼻咽喉科患児や歯科口腔外科疾患を有した患児らとともに共有している。 また、 小児病棟特有のプレイル−ムなどがあり、 入院期間中できる限り家庭と同じ環境に近づける努力をしている。 小児科は特に入院患児数の季節性の変動が大きく、 冬季の流行性疾患の時期には稼働率が非常に高い。 また、 緊急入院数が定期入院数よりかなり多いという特色を持つ。
3. 高度医療
 血液・悪性腫瘍患児に対する末梢血幹細胞移植

4. 地域医療への貢献
以下へ小児専門医として医師を派遣している。
宮崎市郡の学童・乳児健診、 予防接種
宮崎市、 都城市の夜間急病センタ−、 日南市の休日夜間診療
宮崎県こども療育センタ−嘱託医、 ひまわり学園相談医
在宅障害児相談委員・就学指導委員会委員

【点検評価】 (取組・成果・課題・反省・問題点)
 現在の医師数では十分な対応が困難な状況であるが、 各自問題意識をもって診療、 研究に当たっている状況である。 小児科は季節性の高い領域であり、 病床稼働率に大きな変動があるのは、 やむを得ない面もあるが、 効率良い病棟運営と妥協しない医療レベルの維持、 向上がこれからの課題になると考えられる。 形式的な対応となりがちな反省点をふまえて、 重点課題の設定が必要であろう。

【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】
 地域が求める小児科の医療レベルを維持、 向上させるために、 本診療科の臨床研究課題に沿った重点的活動を目標とする。 限られた病床数であるため、 緊急性の高い患児の受け入れを優先することは本学小児科として当然と考えられるが、 さらに地域のニ−ズに対応した一般小児救急が必要であると考えられる。 そのためには地域医療機関との協調が一層望まれる。

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