第三内科 【過去5年間の実績等】 1. 診療科の特色等
(1) 外来患者診療
・運動野磁場刺激による錘体路機能の評価 ・甲状腺癌の組織化学診断 ・123I−MIBG 心筋シンチによる糖尿病性心臓交感神経機能障害の診断 ・びまん性汎細気管支炎の免疫異常に関する解析 ・神経内科における水平性滑動性眼球運動異常の定量的解析 ・神経・筋疾患の遺伝子診断 ・副腎白質ジストロフィー症の遺伝子診断 ・Kennedy-Alter-Sung 病の遺伝子診断 ・異所性 GRF 産生腫瘍の診断 ・内分泌腫瘍の遺伝子診断 ・遺伝性代謝性疾患の遺伝子診断 ・海綿・下錘体静脈洞採血による下垂体腫瘍の局在診断 4. 地域医療への貢献 地域医療の中核となっている国立療養所宮崎東病院、 国立療養所日南病院、 県立宮崎病院、 県立延岡病院、 宮崎市郡医師会病院、 延岡市医師会病院、 都城市郡医師会病院、 済生会日向病院、 千代田病院、 市民の森病院、 古賀総合病院、 野崎病院、 迫田病院へ医師を派遣している。 また、 高千穂町土呂久地区の慢性砒素中毒検診を継続的に行っている。 【点検評価】 (取組・成果・課題・反省・問題点) 第三内科では附属病院開設以来担当していた内分泌・代謝疾患および神経内科疾患の診療に加えて平成2年4月より長崎大学第二内科の協力により呼吸器疾患の診療を開始した。 その理由は呼吸器疾患は患者数も多く、 内科の中でもメジャーな分野の一つであるが本学ではもちろん宮崎県内においても呼吸器内科医が少なく、 本学での学生の教育ならびに診療に不都合が多かったからである。 最近は、 当科では呼吸器疾患を専門とするスタッフも2名となり、 また呼吸器内科を志望する医師数も増加し、 本学での呼吸器内科の教育、 診療も充実してきた。 従って、 当科ではこれらの3つの診療分野各分野での医師の育成および専門医の県内病院への派遣も少しずつ可能になり、 宮崎県の医療レベルの向上に貢献している。 また現在当科は、 これら3分野での宮崎県における最も充実した医療機関の一つとして難治性症例や重症例の紹介患者を積極的に受け入れている。 学生の臨床実習においても学生は外来実習および病棟実習によりこれら3分野の多数な疾患を経験している。 ただ、 本院で指摘されている外来患者数が少ないことについては今後とも宮崎県民および医師会員に対する PR やコミュニケーションをより強力に改善すべきであると考えている。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 当科の内分泌・代謝、 神経内科および呼吸器内科の分野での高度医療の開発・充実を含め、 今後とも宮崎県で最終的に患者さんが紹介される信頼される診療科になるように努力してゆきたい。 そのためにはこれまで以上に宮崎県内の各病院へ医師派遣も含めて地域医療との関連を強める必要がある。 そうすることにより、 患者の紹介や逆紹介が増加し、 宮崎県の医療レベルがさらに充実する。 また若い医師が当科の担当する分野での研修を希望し、 それぞれの分野の専門医が増加する要因になり、 ついては地域医療へ貢献することができることになり、 外来患者数の増加にも有用である。 また当科の診療では本院の外科、 脳外科、 眼科、 整形外科など多くの診療科と協力して進める疾患が多く、 今後とも協調関係を密接にするよう努力してゆきたい。 |