7 中 央 診 療 施 設 等

放射線部

【過去5年間の実績等】
1. 施設の特色等
(1) 教育の特色等
 放射線部は、 中央診療施設であり放射線部単独での教育は行っていない。 放射線科を中心に各臨床科の指導医が、 各種X線造影検査、 心血管造影検査、 CT、 MRI、 US、 核医学検査、 放射線治療について研修医の教育を行っている。 平成12年から研修医のスーパーローテートが開始され、 以前に比べて放射線部で研修を受ける研修医の人数が増加している。
 また、 医療技術短大からの放射線技術実習受け入れ要請に対して学生実習を受け入れている。
(2) 研究の特色等
 平成9年以降、 科学研究費により脳血流 SPECT を応用した研究を継続、 平成10年度から脳血流 SPECT を用いた痴呆の早期診断や鑑別診断に関する研究は、 解剖学的標準化を利用した統計的画像解析法である SPM と3DSSP を応用したもので、 アルツハイマー病の早期診断や治療薬の適応判定に役立つものと期待される。 この画像解析を行うため、 放射線部の中に画像診断機器、 マック、 ウインドウズ、 リナックスを結んだ LAN を構築した。
 放射線治療の領域では、 radiosurgery の研究、 超音波ハイパーサーミアの研究を行った。
 放射線技師関連の過去5年間の研究報告数は、 論文5報、 学会及び研究会発表107題であった。
2. 共同研究
(1) 学内 (他の講座等)
 実験実習機器センターの川井助教授と種々の共同研究 (脳神経伝達関連放射性医薬品、 腫瘍用放射性医薬品、 他) を継続している。
 放射線科、 脳神経外科、 三菱電機と協力してリニアック装置を利用した radiosurgery の Auto Setup Radiotherapy System を開発した。
3. 地域との連携
 放射線技術研究会を年3回開催し、 研究発表及び講演を行う。 この研究会を通して県内の診療放射線技師へ装置及び技術の最新情報を開示している。 平成11年から核医学技術研究会を開催し、 インターネット上に情報公開し、 県内診療放射線技師の技術向上を図っている。

4. 外部資金の導入状況
資金名  平成7年度  平成8年度  平成9年度  平成10年度  平成11年度
科学研究費 1 件 1 件 1 件
800千円 1,400千円 700千円
奨学寄附金 3 件 6 件 8 件 5 件 3 件
 1,080千円  1,280千円  2,240千円  1,360千円 780千円

【点検評価】 (取組・成果 (達成度) ・課題・反省・問題点)
 教育においては、 研修医の指導が徹底できるよう施設の充実整備に取り組み、 CT、 MR、 心血管造影、 放射線治療の面では整備された。 研究面では、 教官2名で放射線診療も行っているため、 放射線部としての研究教育に専念出来ない状況にある。 研究活動は学会・研究会発表演題数は確保できたが、 論文数が非常に少ない。 今後は学会・研究会発表演題の論文化へ取り組む。

【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】
 放射線部内の画像診断ネットワークの構築を行い、 院内への診療用画像配信を目指している。 さらに学外とのネットワーク化も進め、 画像診断支援と研究上貴重な症例の収集を進めていく予定である。

[ 戻 る ]