6 保 健 管 理 セ ン タ −

【過去5年間の実績等】
1. センターの特色等
(1) 教育の特色等
 保健管理センタ− (以下センタ−と略) は、 本学学生に対して、 その就学や学生生活における様々な問題に対しての援助、 指導を行う機関である。
 新入学生に対する全員面接、 原級学生への面接、 指導をはじめとして、 学生の進路変更への相談・援助、 不適応学生とその家族への対応等、 年間延べ500名前後の学生に対して、 相談・援助活動を行っている。 狭義の意味での教育活動としては、 医学概論や医学心理学の講義の一部を担当するなかで、 学生個人のメンタル・ヘルスの向上を図るべく教育活動を行っている。
(2) 研究の特色等
 センタ−における研究活動としては、 学生の問題行動、 不適応の実態を把握するなかで、 不適応、 問題行動の原因の究明と学生への適切な対応のあり方について検討し、 症例の発表や調査報告を行っている。 また、 国立大学等保健管理施設協議会、 メンタルヘルス特別委員会の行っている国立大学における 「休・退学、 留年学生調査」 に対して、 本年より、 その調査、 研究に参加している。
2. 共同研究
(1) 学内 (他の講座等)
 センタ−発足当時は、 第三内科と神経性食思不振症について、 厚生省特別研究班での共同研究その後、 耳鼻咽喉科と人工内耳埋め込みにおける術後の適応状態に関する心理学的側面からの研究を行ってきた。 そして、 平成10年においては、 眼科と緑内障害者のパ−ソナリティ−について共同研究を行っている。 また、 臨床講座からのコンサルテ−ションに応じ、 心理学的側面からの援助を行い、 現在に至っている。
(2) 学外 (外国、 他の大学等)
 平成9年度より、 文部省からの調査研究委託事業であるスクールカウンセラーを担当するとともに、 茨城大学保健管理センタ−の主催する国立大学における 「休・退学、 留年学生調査」 に平成11年度から加わり共同研究を行っている。
(3) 地域との連携
 センタ−は学内のみならず、 地域に開かれたものとして、 学外からの不登校、 家族の問題に対する相談援助活動、 HIV、 AIDSボランティア、 ホスピスボランティア養成講座での研修指導、 ホ−ムヘルパ−などの高齢者介護講座、 県や市町村の教育委員会からの要請による研修指導、 講演、 平成9年度からは文部省の要請によるスク−ル・カウンセリングを担当し、 地域との連携を図り現在に至っている。
【点検・評価】
 学内においてセンタ−が、 研究・教育機関のひとつでありながら、 研究・教育の両面において十分な成果を上げていない点は否定できないものである。
 今後の課題としては、 他の講座との共同研究の推進、 また年々、 複雑・多様化する学生の抱える諸問題に対して、 いかに適切に対応するのか、 その方法論の検討を行っていく必要があると考えられる。

【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】
 センタ−における専任講師 (カウンセラー) の第一の目的は学生に対する相談・援助活動であり、 そのためには、 学内にとどまらず学外の人的資源を最大限生かすなかで、 学生援助のための有効なネット・ワ−クづくり、 学内の種々の委員会への参加を図るなど、 学生の実態についてその理解を求めながらセンタ−だけではなく教務部学生課と一体となり、 できるかぎり多くの教職員と連携するなかで、 適切な対応策を共に考えていく必要があるものと思われる。

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