薬理学講座 【過去5年間の実績等】 1. 講座の特色等 (1) 教育の特色等
(1) 学内 (他の講座等)
和田は、 宮崎県薬事審議会委員、 宮崎県環境審議会委員を委託されている。 4. 国際交流 ・フランス国立保健衛生研究所所長 Dominique Aunis 博士の大学院セミナー 「Molecular mechanisms of exocytosis in chromaffin cells: role of heterotrimeric G proteins」、 米国 Wayne State University, Aran R. Wakade 教授の薬理学教室セミナー 「Cholinergic and peptidergic control of adrenal chromaffin cell functions」 を開催した。 ・宮崎県公費留学生 (ブラジル) 中村つぐみクララ (平成7年9月〜平成8年3月) 高野さおり (平成8年4月〜平成9年3月) が薬理学教室において研修した。 和田は、 Journal of Neurochemistry, Clinical and Experimental Pharmacology and Physiology, Epilepsia などから査読を依頼されている。 5. 外部資金の導入状況
【点検評価】 (取組・成果 (達成度) ・課題・反省・問題点) 平成7−11年度には、 助手が他大学教授として昇任し、 大学院生2名が学位取得後助手、 ポストドクとして薬理学教室にとどまった。 教官、 技官、 大学院生、 研究生約10名が、 協力しながら独自のテーマで、 活動した。 培養副腎髄質クロマフィン細胞の Na+チャネル細胞膜発現調節機構、 生理活性ペプチドの分泌・生合成・受容体など (Journal of Neurochemistry など、 インパクト・ファクター合計42.351)、 平滑筋収縮・弛緩機構など (Circulation Research など、 インパクト・ファクター合計28.942) の成果を報告した。 Review の執筆6編 (Elsevier, Hokkaido University Press など)、 国際学会招待講演2題である。 アドレノメデュリンの臨床応用を特許申請中である。 文部省科学研究費 「特定領域研究 (B)」 (平成10年度発足)、 「一般研究 C (7件)」 「奨励研究 (2件)」 を獲得した。 学部学生の講義は出席率も高く、 講義プリント集を成書として出版できる段階になった。 研究に貢献した学部学生を、 論文共著者とした。 論文インパクト・ファクター合計の平均 (14.259/年) であり、 20以上に引き上げたい。 後継者を育てながら成果を挙げていくのが大学の使命であるが、 自他のデーターを解析し、 その意義を構築していくという論文作成作業は、 教授に依存している部分が多い。 【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】 モーニング・セミナー (週1回) でのデーター解釈、 今後の研究の方向づけなどに関する討議内容が、 研究者、 とりわけ、 若手研究者の個人レベルにまで浸透し、 活用されねばならない。 研究計画の立案、 あるいは、 遂行の初期の段階で、 研究成果を論文として発表するには、 どのような実験がさらに必要か、 当該研究の end point を予め暫定的に設定する必要がある。 この作業が、 後継者の思考過程の育成、 論文作成の迅速化、 研究費の節約に役立つ。 今後も、 細胞間および細胞内情報伝達機構の研究を継続していく。 特許出願中であるアドレノメデュリンの流・早産予防薬、 陣痛抑制薬としての臨床応用、 膀胱弛緩作用は、 創薬の観点からも重要である。 日本薬理学会年会では、 シンポジウム 「アドレノメデュリン研究の新展開ー循環から生殖までー」 をオーガナイズした。 教室員のイオン・チャネル、 受容体、 生理活性物質に関する原著論文が互いにそれぞれの分野で関連し合い story を構成しうるよう努力してきたが、 纏まった成果は review の形で発表する。 将来、 原著論文数の増加、 大学院生の確保なども見込むことができ、 研究費獲得に奔走すれば、 研究成果を期待しうる。 |