1 医  学  部

(7) 卒業生の進路状況等
(ア) 卒業生の医師国家試験合格状況
【過去5年間の概況】
 本学卒業生の医師国家試験合格状況は次のとおりである。

卒業
年度
試験
回数
卒業
者数
受験者数 合格者数 不合格者数 合格率
新卒 既卒 新卒 既卒 新卒 既卒 国大 全国
7年度 90 87 87 13 100 80

92.0
11

84.6
91

91.0
7

8.0
2

15.4
9

9.0
(21)

91.5
(37)

89.3
8年度 91 105 104 10 114 93

89.4
8

80.0
101

88.6
11

10.6
2

20.0
13

11.4
(27)

89.4
(47)

88.1
9年度 91 79 14 14 93 74

93.7
13

92.9
87

93.5
5

6.3
1

7.1
6

6.5
(13)

90.5
(27)

89.6
10年度 93 99 6 6 105 85

85.9
6

100.0
91

86.7
14

14.1
0

0
14

13.3
(24)

87.1
(39)

84.1
11年度 94 79 14 14 93 71

89.9
10

71.4
81

87.1
8

10.1
4

28.6
12

12.9
( 8)

82.4
(15)

79.1

 ※合格者、 不合格者欄の下段は受験者に対する割合を%で示した。
  合格率欄の ( ) は、 国立42、 公・私立37、 防衛医科大学校1校中の順位を示す。
【点検・評価】 (取組・成果・課題・反省・問題点)
 昭和49年に開学し、 昭和55年3月に第1期生を送り出して以来、 これまで1985名が卒業をしており、 そのうち、 1970名が医師国家試験に合格している。 全卒業生の合格率は99.2%で、 合格率は全国トップクラスであり、 本学の設立の目的及び使命を十二分に果たしているといえる。

【今後の改善方策, 将来構想, 展望等】
 本学学則第1条に明示しているとおり、 進歩した医学を修得せしめ、 人命尊重を第一義とし医の倫理に徹した人格高潔な医師並びに医学研究者を育成することを目的とし、 医学水準の向上と社会の福祉に貢献する事を使命としている以上、 受け入れた学生のすべてを医師として送り出し、 社会の要請に応えなければならい。
 しかし、 入学してきた学生の中には、 本人自身の健康問題、 修学意欲或いは経済的理由などから、 針路変更を余儀なくされた者がいることも事実である。
 社会の付託にこたえていくために、 入学選抜方法や医学教育の在り方を含め、 更なる改革改善が求められるところである。

(イ) 卒業生の進路状況
【過去5年間の概況】
 平成7年度〜平成11年度の卒業生の進路状況を見ると、 本学に留まる卒業生が年々減少する傾向がうかがえる。
 本学の卒業生の中で、 本学に留まって研修を行った人数を年度別に見ると、 平成8年度以降減少していることがわかる。
 さらに、 本学卒業生の中の宮崎県出身者の人数を年度別に見ると、 宮崎県出身者が減少傾向を示していることがわかる。
 一方、 本学の卒業生で、 宮崎県出身者のうち本学で研修を行った者の割合は60%〜80%で推移しており、 特段に減少している訳ではないと考えられる。
 以上のことから、 本学卒業生の中で宮崎県出身者が減少していることが、 本学に留まる卒業生の減少の要因の一つと考えられる。 (表1・図1参照)
(表1)年度別卒業生の進路状況
(単位:人)
区分 北海道 東北 関東 中部 近畿 中国 四国 九州 大学院 その他 合計
宮崎 その他 本学 他大学
7年度     8 1 6 6   38 12     16 87
8年度 1 1 19 7 2 2 1 42 18     12 105
9年度   1 11 2 6 1 2 32 14 1 3 6 79
10年度 1 2 16 2 5 3 1 26 25 2   16 99
11年度 2   15 2 2 6   28 15     9 79

進路状況

【点検・評価】 (取組・成果・課題・反省・問題点)
 平成10年度に国立大学医学部附属病院長会議常置委員会から、 国立大学附属病院卒後臨床研修共通カリキュラムが示され、 本学においても卒後研修委員会を中心に研修方法、 カリキュラムの見直しを進めてきた。 従来実施してきたストレート方式の研修方法を平成11年度採用の医員 (初年次研修医) からローテイト方式の研修方式に変更した。
 また、 研修方式の変更に伴う問題点として、 ローテイターの希望が特定の診療科等へ集中する傾向が見られ、 受入体制の整備 (病院群の形成等) が喫緊の課題である。

【今後の改善方策、 将来構想、 展望等】
 近い将来実施される、 卒後臨床研修の必修化に向けて、 研修施設として大学を中心とした病院群等の整備や基本的な臨床能力を身に付けさせるための総合診療 (スーパーローテイト) 方式への移行等その体制整備について、 検討していく必要がある。
 また、 本県からの入学者増を期待するため、 入試の在り方を検討する必要があろう。

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