3 附属病院の理念・目標等

 本学の使命:良医を育て、それらを通して医学水準の向上と社会の福祉に貢献することである。

 本学の教育理念:人命尊重を第一義とし、医の倫理に徹した人間形成を基盤に、高度に発達した医学知識を習得させ、信頼しうる人格高潔な臨床医及び研究者を育成することである。

 附属病院に先ず求められるものは、日常診療において患者に信頼される優れた医療の実践に加えて、高度先進医療の開発と臨床応用である。これが出来てこそ、それが教育にも生かされ、先の教育理念の実践とも相俟って、学(知)、術、仁の調和のとれた、人間性のある医師を育成することを可能にする。

 診療の目標:本院は宮崎県における唯一の大学附属病院で、多数の医師を擁しており、地域住民や医師会からの要請に応えて、高度の医療を提供しなければならない立場にある。その点を良く認識し、地域の疾病構造の変化、地域のニーズに適切に対応して最良の医療を提供する。そのことは、本院の紹介患者率の高いことに反映されている。

 教育の目標:本院は医学生の教育は元より、大学院医学研究科学生、研修医、医員、外国人大学院学生・研修生を受け入れ、多様な医師を育成すべく教育を行っている。医師国家試験は「医師として医療に第一歩を踏み出し、その任務を果たすのに必要な基本的知識・技能を評価する」となっており、プライマリ・ケアに関する事項を重視するということが謳われているが、学生教育においてもこのことに配慮している。学生と研修医のプライマリ・ケア教育には、附属病院を中心に周りの病院の協力を得て、教育病院群として総合的に教育し、多様な疾病を経験する教育を目指している。附属病院が特定機能病院化することと、そこでプライマリ・ケア教育を行うことには矛盾があるが、それを克服する方法として教育病院群での教育と共に、本院に総合診療部を設けるなどで対応することを目指している。

 臨床研究の目標:本院は特定機能病院に指定されており、高度先進医療の提供、高度の医療技術の開発および評価、高度医療についての研修などを行う責務がある。地域的疾病問題への対処と共に、本学での研究の臨床応用への道を開き、医学水準の向上と社会の福祉に貢献することを志向している。

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