宮崎

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大会長挨拶

第31回日本臨床寄生虫学会大会開催にあたって

 この度、第31回日本臨床寄生虫学会大会を宮崎で開催させていただくことになりました。6月下旬の開催ということでやや台風が気になりますが、1981年から2018年の観測データによれば、6月に九州南部に接近した台風は平均で0.4個、会員のみなさまの日頃のおこないを鑑みれば、直撃は杞憂に終わると断言できましょう。

 さて、今はなき寄生虫病予防法(昭和6年)の第一条には次のようにあります。

本法ニ於テ寄生蟲病ト称スルハ蛔虫病、十二指腸蟲病、住血吸蟲病、肝臓「ヂストマ」病及主務大臣ノ指定スル寄生蟲病ヲ謂フ

つまり、1931年頃のメジャーな寄生虫症は回虫症、鉤虫症、日本住血吸虫症、肝吸虫症であって、これらはしばらくはなくならないだろうと考えられていたわけです。

 それから90年近くが経過した今日、わが国の寄生虫症は大きく様変わりしました。かつてのメジャー4疾患に遭遇することは滅多になく、代わって輸入感染症、食中毒、性感染症、日和見感染症、先天性感染症の一部に、ぱらりぱらりと寄生虫が顔を出します。さらに、定住外国人の増加にともない、これまでは鑑別に入れる必要のなかった寄生虫疾患も考慮しなければならなくなると予想されています。その種類かつてないほどに多く、隠伏し機を見ては襲いかかる変化自在の妖魔(小悪魔とはいわない)のイメージでしょうか。

 日本臨床寄生虫学会大会は、そのような妖魔の目撃談、出没傾向、退治経験等々を共有できる貴重な場です。会員各位におかれましては、ぜひ宮崎の地にご参集いただき、その宝剣の燦めきを増されますよう、伏してお願い申し上げます。

 

第31回日本臨床寄生虫学会大会
大会長 丸山 治彦