病院長 池ノ上 克 病院長からのご挨拶

病院長 池ノ上 克

宮崎大学医学部附属病院では、平成18年度から病院の再整備事業に取り掛かっていますが、このたび新外来棟が完成し、平成22年5月6日から、新しい外来での診療を開始いたしました。スタート当初は新しいシステムのため、皆様にご迷惑をおかけいたしましたが、現在では順調に稼働するようになってまいりました。

宮崎大学のスローガンは「世界を視野に、地域から始めよう」ですが、その使命として位置付けられているのが、教育・研究・地域貢献の3本柱です。大学教育を通じて社会に貢献できる人材を輩出し、大学での研究成果を社会へ還元して地域貢献につなぐことができるかどうかが常に問われています。宮崎大学医学部附属病院の役割は、地域との関係でいえば正にその最前線にあると言えます。

私たちの病院は宮崎県唯一の特定機能病院として県民の皆様の命を支えており、宮崎県で行われる医療の最後の砦としての役割を担っています。そのためには最高レベルの医療を提供できるよう、職員の一人一人が日々の努力を続けています。

今回稼働を始めた新外来棟は延床面積8650平方メートル、3階建てで、1階から3階までが大きな吹き抜けになっています。2階,3階への上り下りが患者さんの負担にならないよう、エスカレーターやエレベーターの機能も充実しています。また、憩いのスペースとしてカフェも設置しました。

1階から3階までのフロアに各診療科が配置されていて、プライバシー保護を考慮した個室で防音の効いた診察室が133室完備しています。自動音声案内や大型モニターの導入で総合案内システムを電子化して、患者さんが「どこに行ったら良いのか」が解りやすくなるように改善を図りました。それでも、外来受診の際戸惑われるようなことがありましたら、1階の外来案内に経験豊かな看護師がいますので、遠慮なくお聞き下さい。

これまで県内唯一の特定機能病院として、地域の様々な診療所や病院からより高度な精密検査や治療を必要とする患者さんの受け入れに努めて参りましたが、この度の新外来棟の完成で受け入れの機能性は向上し、さらに質の高い医療を患者さんに提供できるようになりました。

附属病院の理念であります「良質な医療を提供するとともに、医療人の育成と医療の発展に貢献し、患者さんに信頼される病院を目指します」をさらに推進して、住民の皆さんの期待にこたえていきたいと思います。どうぞ宮崎大学医学部附属病院を気軽にご利用いただけますよう、お願い申し上げます。