脳血管障害(Cerebrovascular Disease)

くも膜下出血、未破裂脳動脈瘤、脳梗塞(脳血栓症、脳塞栓症など)、一過性脳虚血発作、内頚動脈狭窄症、もやもや病、高血圧性脳内出血、脳動静脈奇形、内頸動脈海綿静脈洞瘻、硬膜動静脈瘻、など。

■脳血管内治療について

脳血管内治療とは、鼡径部よりカテーテルを頭蓋内血管まで挿入し、レントゲン透視下に血管内部から脳血管障害(脳卒中)を治療する新しい治療法です。従来の開頭法による手術では治療困難であった様々な疾患が、この新しい方法によって治療可能となってきました。くも膜下出血の原因となる破裂脳動脈瘤に対し、従来から行われている開頭手術(クリッピング術)と血管内治療による手術成績が比較された試験では、血管内治療群の予後が開頭術に勝るという結果が発表されています(2002年 Lancet)。一方、未破裂脳動脈瘤に対して同様の比較を行った無作為臨床試験はありませんが、現在までのさまざまなデータの蓄積により、一般的な見解としては“血管内治療で再開通(再発)の頻度がやや高い傾向にあるものの、いずれの治療法でも長期予防効果がある”と考えられています。当科では症例に応じて、開頭クリッピング術と血管内治療のどちらかが患者さんにとって有用であるかを検討し、適切であると思われる方法を患者さんにお勧めしています。

コイル塞栓術前

コイル塞栓術前

コイル塞栓術後(青色が詰めたコイル)

コイル塞栓術後(青色が詰めたコイル)

(横上  聖貴)

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