臨床研究に関するお知らせ

2017.02.23
  宮崎大学医学部附属病院第一内科では、下記の臨床研究を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解頂き、ご協力を承りますようお願い申し上げます。  

研究課題名:当科における潰瘍性大腸炎へのサーベイランス大腸内視鏡検査に関する後ろ向き検討

 

1.研究の概要

潰瘍性大腸炎は原因不明の慢性炎症性腸疾患であり、厚生労働省により難病に指定されています。5ASA製剤やステロイド製剤などにより治療されますが、薬物療法抵抗性を示し治療に難渋する症例も多く、また、潰瘍性大腸炎の長期経過において、腸炎関連性大腸腫瘍の発症率が高くなることが知られており、定期的な大腸内視鏡検査(サーベイランス内視鏡:SC)による早期発見が極めて重症とされています。当科においても、潰瘍性大腸炎の患者様に対して定期的にSC評価を行っていますが、腫瘍性病変が稀に検出されます。 SCの方法として、大腸の各部位ごとに生検を行う「ステップ生検法」という方法と、内視鏡観察中に腫瘍性変化が疑われる部位を生検する「ターゲット生検法」という方法があり、近年、両者の診断率が比較検討され、検出率は同等との報告がなされました。当科においても、いずれかの方法でサーベイランスを行っていますが、当科における検出率に関しては不明です。今回、当科で行われたSC結果を後ろ向きに集計し、その方法、腫瘍性病変の検出率を検討します。また、腫瘍性病変に対する治療やその転機も調査します。  

2.目的

当科において、潰瘍性大腸炎患者に対して施行したサーベイランス大腸内視鏡検査の施行状況と潰瘍性大腸炎関連腫瘍性病変の検出頻度を後ろ向きに検討する。  

3. 研究実施予定期間

この研究は、倫理委員会承認後から平成29年5月まで行われます。  

4.対象者

平成19年1月から平成28年12月に本院第一内科において、大腸内視鏡検査を受けられた潰瘍性大腸炎の患者様が対象となります。  

5.方法

対象となる方のカルテ情報から、大腸内視鏡の検査結果、所見、生検診断を利用させて頂き、これらの情報をもとに腫瘍性病変の検出率を解析し、サーベイランス内視鏡の有用性を検討します。  

6.費用負担

この研究を行うあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。  

7.利益および不利益

この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。  

8.個人情報の保護

研究にあたっては、対象となる方の個人を同定できる情報は一切使用致しません。  

9.研究に関する情報開示について

ご希望があれば、研究計画および研究方法についての資料を閲覧することができます。ご希望がある場合は、下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。ただし、研究の独創性確保に支障のない範囲内で情報開示を行います。  

10.研究資金および利益相反について

この研究に関する経費は、実施責任者が所属する診療科の研究費で賄われます。 なお、本研究の実施責任者と分担研究者は本研究に関わる企業および団体等からの経済的な利益の提供は受けていないため、利益相反注1)はありません。 注1)臨床研究における利益相反とは、研究者が当該臨床研究に関わる企業および団体等から経済的な利益(謝金、研究費、株式等)の提供を受け、その利益の存在により臨床研究の結果に影響を及ぼす可能性がある状況のことをいいます。  

11.研究成果の公表

この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表します。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。  

12.参加拒否したい場合の連絡先

この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。また、参加拒否をしたい場合は平成29年4月30日までに申し出てください。  

13.疑問、質問あるいは苦情があった場合の連絡先

この研究に関して疑問、質問あるいは苦情があった場合は下記連絡先へ連絡をお願い致します。     宮崎大学医学部附属病院第一内科 助教 芦塚伸也 電話:0985-85-9227 FAX:0985-84-3580