クローン病に伴う腸管内瘻を有し、生物学的治療を受けた患者様へ

2016.08.18
 
平成17年1月1日から平成28年6月30日までに当科において抗TNFα抗体製剤(レミケード®、ヒュミラ®)療法を受けた方へ
  宮崎大学医学部附属病院第一内科では、下記の臨床研究を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解頂き、ご協力を承りますようお願い申し上げます。    
研究課題名:クローン病内瘻に対する抗TNF-α抗体製剤治療成績の検討
   

1. 研究の概要

抗TNFα抗体製剤はクローン病に対して高い有効性を示しますが、必ずしも全ての症例で有効というわけではありません。特に、内瘻形成は抗TNFα抗体製剤の代表的な無効因子であるとともに、感染合併・膿瘍形成のリスクでもあるため、内瘻を有する患者さんに対しましては抗TNFα抗体製剤の導入自体が躊躇され、外科手術(通常腸管切除を伴う)適応と判断していることが多いのが現実です。 しかしながら、内瘻に対して抗TNFα抗体製剤が有効であったという報告も散見されており、果たしてどのような条件の症例に対して、抗TNFα抗体製剤が有効であるのかを検討することは、臨床上極めて意義のあることです。    

2.目的

抗TNFα抗体製剤を使用した内瘻を有するクローン病患者の臨床経過を多施設共同で後ろ向きに検討し、内瘻に対する効果を検討するとともに、有効・無効を規定する因子を検討します。    

3.対象者

画像上もしくは臨床上(気尿など)明らかに内瘻が存在することが診断された状態で、抗TNFα抗体製剤の投与が開始されたクローン病症例。    

4.方法

1)全施設共通の所定様式の症例ファイルに、当科における該当患者さんの氏名、IDなどの個人情報を含めない形で症例データ(臨床情報、内視鏡情報)を作成し、研究統括センター(北里大学北里研究所病院)へ症例ファイルを提出し、データを集積します。 2)集積したデータベースを基に統計責任者(北里大学北里研究所病院)が解析を実施する。    

5.費用負担

この研究を行うあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。    

6.利益及び不利益

この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。    

7.個人情報の保護

研究にあたっては、対象となる方の個人を同定できる情報は一切使用しません。    

8.研究成果の公表

この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表します。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。    

9.参加拒否したい場合の連絡先

この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。また、参加拒否をしたい場合は平成28年8月31日までに申し出てください。    

10.疑問や質問があった場合の連絡先

この研究に関して疑問や質問があった場合は下記連絡先へ遠慮無く連絡をお願いいたします。    

11.本学における研究資金及び利益相反

この研究に関し、株式会社エーザイの主催する研究会(名称:AIM Jr.)において参加施設の募集が行われますが、研究の計画、実施、解析ならびに報告は全て研究者のみによって行われます。また、本研究の実施にあたり特別な資金の提供は存在しません。以上より、研究の結果および結果の解釈に影響を及ぼすような利益相反は存在しません。     宮崎大学医学部附属病院 第一内科 助教 芦塚伸也 電話:0985-85-9227 FAX:0985-84-3580