耳の病気

主に東野教授、松田准教授を始め、中島助教、中西講師を中心に、中耳真珠腫や様々な難聴病態に対する鼓室形成術、アブミ骨手術、人工内耳手術、骨導インプラント手術などの先進的耳科手術を積極的に行っております。九州で最初に立ち上がった人工内耳は、宮崎県と鹿児島県を包括するプログラムとして展開されており、残存聴力活用型人工内耳や人工中耳など新しい人工聴覚器の導入も積極的に進めています。

中耳真珠腫

真珠腫の診断

真珠腫は、鼓膜所見から弛緩部型、緊張部型、先天性、二次性、複合型・分類不能型に分けられます。

鼓膜所見による真珠腫分類

症例数 1133 233 100 231
平均年齢 46.3 47.7 58.6 8.43
  • 複合型・分類不能90例、平均年齢50.8歳
  • 真珠腫全国調査2015(1787例)

また真珠腫は進行する病気であるため、経過とともに増大し、耳小骨などの周囲組織を破壊して拡大します。

真珠腫は進行する病気

耳小骨破壊程度、聴力や再発予後を推測するために、進展度の評価を行います。全進展度の評価は患者説明、手術難易度予測、予後予測にも有用です。

Staging criteria

真珠腫の治療(手術)

治療の基本は手術です。大きく分けて3種類の方法が考えられる。
真珠腫に対する術式は、

  1. 乳突非削開鼓室形成術
    TCA: Trans Canal Atticotomyなど
  2. 乳突削開鼓室形成術
    1. 外耳道後壁削除・乳突開放型鼓室形成術
      CWD: Canal Wall Down without Reconstruction
    2. 外耳道後壁削除・乳突非開放型鼓室形成術
      CWDR: Canal Wall Down & Reconstruction
    3. 外耳道後壁保存型鼓室形成術
      CWU: Canal Wall Up

にわけられます。

Stage I(限局例)に対する手術

TCA術後

CWU(I型)を行った限局例の鼓膜、CBCT

人工中耳

補聴器や耳科手術によっても十分な聴力改善が得られない患者さんや、または補聴器装用が困難である患者さんに対しては、救済手段として人工中耳が適応となります。手術効果、補聴器には、限界があり、すでに保険適応のBAHAにしましても接合子周囲の炎症の問題、出力が比較的弱いため適応される骨導閾値には制限があります。
VSBは、世界でもっとも普及している人工中耳です。我が国でも臨床試験が行われ、本年9月には承認がおりました。

Vibrant Soundbridge (VSB)適応と効果について

人工中耳は、体外部と体内部からなります。体内部の振動子を。正円窓膜に 設置する手術が必要になります。振動子は、正円窓膜を介して内耳を直接、振動させるため、中耳腔の含気、アブミ骨の可動性は必須条件ではありません。ただし正円窓が硬化病変に埋もれているような症例では難しい症例があります。

人工中耳VSBの構成

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