宮崎大学 医学部 内科学講座 神経呼吸内分泌代謝学分野(第3内科)

お知らせ・新着情報

臨床研究に関するお知らせ

宮崎大学医学部附属病院呼吸器内科では、下記の臨床研究を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解頂き、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

研究課題名:局所進行非小細胞肺癌における化学放射線療法と長期予後の検討

 

1.研究の概要

日本では、肺癌により年間7万人を超える方が亡くなられています。肺癌は細胞レベルでの形態の違いにより小細胞癌と非小細胞癌に分類されます。肺癌の約80%は非小細胞癌ですが、その約30%は縦隔リンパ節に転移があるため根治的な手術ができないタイプ(局所進行非小細胞肺癌)です。放射線治療が可能な場合、現状では化学療法と放射線治療を同時に行う治療(同時併用療法)が標準的な治療と考えられています。日本肺癌学会が定めるガイドラインではいくつかの抗癌剤の組み合わせが推奨されていますが、その中でもシスプラチンとドセタキセルを用いた化学放射線療法は長期予後が期待される治療法でもあります。しかし、高い頻度で副作用を生じ、そのために抗癌剤の投与量や放射線の照射量が減少し治療効果に悪い影響が出る傾向があることも報告されています。そこで、本研究ではシスプラチンとドセタキセルを用いた化学放射線療法を行った患者さんについての情報を収集し、長期に渡る治療効果や、治療効果と副作用の関連などについて検証します。

 

2.目的

本研究は、局所進行非小細胞肺癌におけるシスプラチンとドセタキセルを用いた化学放射線療法の治療効果や有害事象などを検証し、肺癌の治療に関連する新しい知識を得ることを目的とする学術研究活動として実施されます。

 

3. 研究実施予定期間

この研究は、倫理委員会承認後から2020年3月まで行われます。

 

4.対象者

2011年1月から2018年3月に本院呼吸器内科(旧第三内科)に入院され、シスプラチンとドセタキセルを同時併用した化学放射線療法を受けられた方が対象となります。

 

5.方法

対象となる方のカルテ情報から、年齢、性別、喫煙歴、肺癌の組織のタイプと病期、、画像検査の結果、血液検査の結果、治療の副作用、治療効果が持続した期間などの内容を利用させて頂き、これらの情報をもとにシスプラチンとドセタキセルを用いた化学放射線療法の治療効果や副作用との関連などについて検討します。

 

6.費用負担

この研究を行うにあたり、対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。

 

7.利益および不利益

この研究にご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。

 

8.個人情報の保護

研究にあたっては、対象となる方の個人情報を容易に同定できないように、数字や記号などに置き換え、「匿名化された試料・情報(どの研究対象者の試料・情報であるかが直ちに判別できないよう、加工又は管理されたものに限る)」として使用いたします。

 

9.研究に関する情報開示について

ご希望があれば、研究計画および研究方法についての資料を閲覧することができます。ご希望がある場合は、下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。ただし、研究の独創性確保に支障のない範囲内で情報開示を行います。

 

10.研究資金および利益相反について

この研究に関する経費は、実施責任者が所属する診療科の研究費で賄われます。

なお、本研究の実施責任者と分担研究者は本研究に関わる企業および団体等からの経済的な利益の提供は受けていないため、利益相反注1)はありません。

注1)臨床研究における利益相反とは、研究者が当該臨床研究に関わる企業および団体等から経済的な利益(謝金、研究費、株式等)の提供を受け、その利益の存在により臨床研究の結果に影響を及ぼす可能性がある状況のことをいいます。

 

11.研究成果の公表

この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表します。この場合でも個人を特定できる情報は一切利用しません。

 

12.参加拒否したい場合の連絡先

この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方は下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。しかしながら、データ解析後、もしくは学会等で発表後は途中辞退することができない場合もあります。

 

13.疑問、質問あるいは苦情があった場合の連絡先

この研究に関して疑問、質問あるいは苦情があった場合は下記連絡先へ連絡をお願い致します。

 

宮崎大学医学部附属病院呼吸器内科

職名 医員  氏名 松尾 彩子

電話:0985-85-2965

FAX:0985-85-1869