第20回九州遺伝子診断研究会に際して
九州遺伝子診断研究会代表世話人
梅北邦彦
このたび、第20回九州遺伝子診断研究会を2025年11月15日(土)に現地開催させていただく運びとなりました。記念すべき節目の回を担当させていただくこと、大変光栄に存じます。
本研究会は、これまで多くの先生方のご尽力により、次世代シーケンス技術の進展や遺伝子パネル検査の保険収載、さらにはCOVID-19のパンデミックを経た医療現場の変化に応じて、常に新しい知見と臨床への応用について学びを深めてきました。各回の当番世話人による創意工夫を凝らした企画は、九州地区の医療・検査現場におけるネットワークの強化と、実践的な情報共有の場として高く評価されております。
今回は「遺伝子診断技術と臨床検査の未来」をテーマに、がんや希少疾患をはじめとした遺伝子関連検査の現状と課題、さらに今後の展開を見据えたディスカッションを行います。エピゲノムやトランスクリプトーム、プロテオームといったオミクス解析の導入が加速する中、検査技術の高度化と同時に、臨床応用の意義や課題に向き合う必要性が高まっております。
本研究会では、国内の第一線でご活躍の先生方を講師にお迎えし、臨床検査医学と遺伝子診断の未来を展望する多角的なプログラムを企画しております。特別講演や教育講演、企業セミナー、一般演題を通して、参加者の皆様とともに活発な議論を交わし、今後の医療の質的向上に資する学びの場としたいと考えております。
最後になりましたが、会場準備やプログラム運営等に不慣れな点も多々ございますが、これまで本研究会を築いてこられた諸先輩方のご尽力と志を引き継ぎ、微力ながらも精一杯務めさせていただく所存です。どうか本研究会が、九州地区を中心とした臨床検査に携わる皆様にとって有意義な学びと交流の機会となりますよう、引き続きのご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。