Department of Anatomy, Ultrastructural Cell Biology 
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宮崎大学医学部解剖学講座 超微形態科学分野HOME.html
 

胃粘液・漿液分泌の組織化学研究

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 胃粘膜を保護する粘液と食物を消化する消化酵素を含む漿液は、胃底腺上皮細胞から分泌されますが、従来の化学固定法では組織に収縮が加わるために、腺腔内の粘液や漿液が失われてしまい、如何にして表層に到達して消化作用を発揮するかなど、その動態は不明でした。

 当研究室では高圧凍結技法の応用によって、腺腔内の粘液や漿液を保持した試料作製を可能にし、漿液成分を選択的に高電子密度に染め出す特殊染色法を独自に開発すること成功しました。胃底腺底部から表層にかけて観察を進めた結果、腺腔内に分泌された漿液成分が副細胞型粘液との間に界面を形成し、滴状形態を保持して胃小窩へ向かうことが明らかとなりました。

胃底腺底部の主細胞(CC)から分泌された漿液成分(矢印)

漿液成分は滴状形態を保持して頚部腺腔内()を上昇

 ところが、胃小窩に到達すると漿液成分は副細胞型粘液と混合し、一筋のチャネルを形成しながら表層粘液ゲル層へ向かうことが明らかになりました(下図)。

 詳細な組織化学的解析に基づいた胃粘液・漿液流動動態モデル

 本研究によって、消化酵素を含む漿液成分が副細胞型粘液中を滴状に漂うようにして上昇し、胃底腺上皮細胞が消化酵素に触れて傷害されないよう保護されていることが示唆されました。最近、話題となっているヘリコバクター・ピロリ菌の感染例では、表層粘液ゲル層の層状構造が乱れることが報告されており、引き続き胃粘膜傷害の発症機序解明に向けた研究を進めて参ります。

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